耳・鼻・のどの病気

急性中耳炎

どんな病気?

急性中耳炎

かぜなどが原因で、鼻やのどの細菌やウイルスが、鼻の奥にある耳管を通って中耳に入ることで急激に炎症を起こす病気です。
ひどくなると鼓膜が赤く腫れ、中耳に膿が溜まったり、耳だれが出ます。
子どもの耳管は大人と比べると太く短く、角度が水平に近いので鼻やのどの細菌やウイルスが中耳に侵入しやすいため、幼少期に最もかかりやすいとされています。

どうやって治すの?

重症度に応じて治療していきます。
軽症であれば痛み止めや鼻水、咳のお薬だけで様子を見ます。
炎症が強く、耳だれなどもあれば、抗菌薬を服用し、同時に鼻汁の吸引と耳の処置も行います。
重度の場合は、鼓膜を切開して溜まっている膿を出すこともあります。
急性中耳炎は完治していない状態で放置をすると滲出性中耳炎に移行することもありますので、鼓膜がきれいになっているかの経過を耳鼻科で確認するようにしてください。

ご家庭での注意点!

小さなお子様は耳が痛いと訴えることができないため、急に泣き出したり、機嫌が悪い場合は中耳炎も念頭において耳鼻科に受診するようにしてください。
38度前後の発熱を伴うこともあります。
お風呂やプールは許可が出るまで控えるようにしてください。

滲出性中耳炎

どんな病気?

鼓膜の奥にある空洞(中耳)に滲出液という液体が溜まって、聞こえが悪くなる病気です。
中耳は、耳管という管によって、鼻の奥とつながっており、耳管を通して鼻の方と空気の換気をしていますが、その耳管の働きが悪くなると、中耳の中が陰圧になり、滲出液がにじみ出てきて溜まっていきます。
お子様は、もともと耳管の働きが未熟なので中耳炎になりやすいのです。
痛みがないため、発見が遅れることも多い病気です。

正常な中耳
正常な中耳
中耳に滲出液が溜まっている状態
中耳に滲出液が溜まっている状態

どうやって治すの?

鼻水や鼻づまりが原因のことが多いため、まずは内服治療、鼻水の吸引やネブライザーでの薬剤の吸入などを行います。
治療を続けても治らない場合には鼓膜切開術や耳管通気療法をおすすめすることがあります。

鼓膜切開術、チューブ挿入術

鼓膜を切開して中耳に溜まった滲出液を吸引・除去します。開いた穴は数日経つと閉じていきますので心配はいりません。
何度も中耳炎を繰り返す場合には鼓膜を切開して開けた穴が閉じないようにチューブを留置することもあります。

耳管通気療法

鼻から中耳につながる耳管という管を介して空気を送り込む処置です。鼓膜の奥の中耳の風通しを良くすることで中耳炎を改善していきます。

ご家庭での注意点!

小さなお子様は滲出性中耳炎になって聞こえが悪くなっても症状をうまく伝えることができません。
テレビの音が大きかったり、呼んでも振り返らない、耳をよく触るなどの症状が見られる場合は早めに耳鼻科を受診するようにしてください。

外耳道炎

どんな病気?

外耳道炎は、外耳道(耳の穴から鼓膜まで)に細菌が感染して炎症を起こします。
耳のかゆみ・耳だれ・耳の痛みが現れ、さらに外耳道が腫れると、耳が聞こえづらくなる(難聴)、耳が詰まった感じ(閉そく感)を伴うようになります。
外耳炎の原因の多くは、爪などで耳の中をかいたり、過度な耳かきをしたりするときに外耳道を傷つけてしまい細菌が入ることで起こります。
炎症が軽症であれば、自然に治ることもありますが、1~2日経っても症状が良くならない場合には、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

どうやって治すの?

治療は外耳道の消毒、抗生剤の点耳薬、軟膏、内服などを用いて治していきます。
炎症が強い場合には毎日処置を行います。

ご家庭での注意点!

本来耳かきは月に1~2回程度で十分ですので、毎日行うのは外耳道の皮膚を傷つけてしまうのでやり過ぎも注意です。
お子様の場合、耳そうじを嫌がったり、耳の穴が小さくて取れない場合などは耳鼻咽喉科で耳垢を除去することをおすすめします。

副鼻腔炎(ちくのう症)

どんな病気?

副鼻腔炎は、鼻の中から繋がっている頬・目の間・額の下にある空洞(副鼻腔)に炎症が起こり、膿(うみ)が溜まる病気です。風邪を引いた時などに、ウイルスや細菌により鼻の粘膜が炎症を起こして、副鼻腔まで広がることが原因です。黄色がかった鼻水が出たり、顔が重たい感じや頭痛がしたり、膿がのどの方へと流れてのどの痛みや咳を伴う気管支炎や咽頭炎を引き起こすこともあります。
放っておくと再発を繰り返す慢性副鼻腔炎と呼ばれる状態になることもあり、中耳炎や長引く咳の原因となることもありますので、鼻水が黄色がかっていたり頭痛がするようであればお早めに耳鼻咽喉科へご相談ください。

どうやって治すの?

鼻水を吸いだす処置、ネブライザーによる吸入、抗生物質、痰きりなどの飲み薬を組み合わせて治療していきます。

ご家庭での注意点!

鼻をすすらず、なるべく鼻をかんで鼻水を出すようにしてください。
溜まっている膿の量が多いと1ヶ月近くはかかりますので、途中で通院やお薬をやめず、治るまで根気よく通院しましょう。

鼻出血

キーゼルバッハ部位(鼻中隔の前方)

90%以上がキーゼルバッハ部位(鼻中隔の前方)からの出血が原因です。

この部位は毛細血管が豊富で、指で簡単にさわれるため傷が付きやすく、いったん傷がつくと、その後は出血を繰り返しやすくなります。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、鼻風邪などで鼻をかんだり、こすったりするために出やすくなります。
稀に血液の病気や鼻のできものが原因なこともあるので、頻回に出るようであれば耳鼻咽喉科での診察を受けてください。
お子様の鼻出血は気温が高くなる5〜8月の夏季に圧倒的に多くみられます。

家での止血法

できるだけ座った状態にして、お辞儀をするように下を向き、小鼻を5分間つまんで圧迫止血

できるだけ座った状態にして、お辞儀をするように下を向き、小鼻を5分間つまんで圧迫止血をします。

首の後をトントン叩いたり、鼻の付け根を押さえても止まりませんので気をつけてください。

急性咽頭炎・扁桃炎

どんな病気?

ウイルス・細菌感染により起こる喉の炎症です。
咽頭炎・扁桃炎は目視での確認が容易であり診断に困ることはあまりなく、多くの場合はウイルス感染により起こります。
症状は主に喉の痛みですが、発熱や咳、鼻水などの風邪に似た症状から全身の倦怠感など様々です。
(各疾患の詳細については感染症の頁をご覧ください)

どうやって治すの?

痛み止め、喉・咳・鼻水などのお薬、うがい薬、トローチなどを用いて治療していきます。
炎症が強い場合や溶連菌などの細菌感染の場合は抗生物質やネブライザーによる吸入を組み合わせて治療していきます。

ご家庭での注意点!

お薬を正しく飲み、水分をしっかり取って安静にしていましょう。
咳やくしゃみの飛沫で周囲の人に映ることがあるので、ご家族も感染しないためにマスク、手洗い、うがいを心がけるようにしてください。

いびき

いびきは睡眠中に軟口蓋や舌の付け根が気道に落ち込んで、狭くなった気道に無理に空気を送ろうとするため、軟口蓋が振動することで起こります。
原因としては肥満、顎が小さい、首が太いなど体型的な要因と、アデノイド肥大、口蓋扁桃肥大、アレルギー性鼻炎など局所的な要因があります。
いびきがひどい場合は、お子様でも睡眠時無呼吸症候群を起こしている場合があり、注意が必要です。

詳しくはコチラもご覧ください。

診療内容
耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
住所
〒468-0015
愛知県名古屋市天白区原4丁目802
アクセス
地下鉄鶴舞線「原駅」徒歩5分
:土曜日 AM8:45~PM1:00
休診日 木曜、土曜午後、日曜、祝日
診療時間 日祝
AM
8:45 - 12:00
PM
3:00 - 6:30
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