アレルギーの病気

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、アレルギーの原因物質であるアレルゲンに対する体の過剰な反応が原因で、アレルゲンが体内に入ると身体が“異物が入ってきた”と判断して、それを追い出そうとして鼻水や鼻づまり、くしゃみなどを引き起こす病気になります。
アレルゲンは様々で、スギやヒノキ、イネ科などの花粉が原因で特定の季節にアレルギー症状が見られる場合は「季節性アレルギー性鼻炎」、ダニや動物の毛、ホコリなど、いわゆるハウスダストが原因で年間を通じてアレルギー症状が起こる場合を「通年性アレルギー性鼻炎」と呼びます。 対策としては以下の3つが主になります。

  • 抗原回避:メガネ、マスク、服装などで花粉への暴露を避ける。
    お部屋のこまめな掃除、布団干し、シーツやカバーの洗濯などでハウスダスト、ダニを避ける。
  • 対症療法:抗ヒスタミン薬、点鼻薬、目薬などで症状を抑えます。
  • 免疫療法:アレルギーの原因物質を少量から投与し、アレルギー体質を治していきます。

一般的には鼻水や鼻づまりを抑えるお薬を服用する対症療法が中心となりますが、スギ花粉・ダニがアレルゲンとなり症状が出ている場合は、根治の期待できる「舌下免疫療法(5歳以上)」という治療法がありますので、耳鼻咽喉科にご相談ください。

気管支喘息

気管支喘息

喘息とは、気道(気管支)の慢性的な炎症により、気道が常に過敏な状態になっており、少しの刺激で反応が起きてしまう状態を指します。
乳幼児期に発症することが多く、全体の60〜70%が2、3歳までに発症します。
症状として、咳や痰、ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴、息苦しさなどがあり、特に夜間から早朝にかけて起こりやすいです。
慢性的な炎症があるために、ちょっとした刺激にも敏感に反応してしまい、気道の炎症が悪化し、息の通り道が狭くなり、咳き込んだり息苦しさなどが出てしまいます。
ハウスダスト・花粉などのアレルゲン、風邪などのウイルス感染、激しい運動、タバコの煙、気温や気圧の変化、あるいはストレス等さまざまな原因によって気道の収縮(空気の通り道が狭くなる)が起こり喘息の症状を引き起こします。
ご家族にアレルギー体質の方がいらっしゃる場合、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎をお持ちのお子様や男の子、肥満の子は喘息を起こしやすいと言われています。
喘息の重症度と年齢によって治療薬の選択が変わってきますので、喘息症状が見られる場合はお早めに医療機関(小児科、呼吸器科など)を受診してください。
当クリニックでも一時的なネブライザー治療や投薬には対応しております。

食物アレルギー

食物アレルギー

食物アレルギーとは、特定の食物に対して体の免疫機能が過剰に反応することで起こります。
症状は皮膚症状が最も多く、じんま疹、かゆみ、発赤などを呈します。
その他に、目の痒みや充血、喉のイガイガ、唇や喉の腫れ、声のかすれなどの粘膜症状、腹痛、下痢、嘔吐などの消化器症状、咳、喘鳴、呼吸困難感などの呼吸器症状と様々な症状を引き起こします。
まれに意識障害を伴うアナフィラキシーショックを起こすこともあるので注意が必要です。
まずは、どの食品が原因かということを直近の食事の内容から推測をして、血液検査や皮膚検査を行い、実際にその食品を少しだけ食べ、どのような症状がどれくらい出るのかを検査したりします。
乳児の10%、幼児の5%に食物アレルギーがあるとされており、アトピー性皮膚炎のお子様ではその頻度が高くなります。
原因食物により治りやすいものと治りにくいものがあり、卵、牛乳、小麦、大豆などは成長とともに治りやすく、ピーナッツ、魚介類、そば、フルーツなどは治りにくい傾向にあります。
治療は原因食の除去、代替食品、抗アレルギー薬の内服などを行い、アナフィラキシー発症時にはアドレナリンの筋肉注射による早急な対応が必要となります。
原因食物の解除については、血液検査での抗体値の推移や経口負荷試験での反応をみて判断され、専門医療機関で実施されます。(当クリニックでは行なっておりませんので、専門機関にご紹介させて頂きます)

蕁麻疹

蕁麻疹

蕁麻疹(じんましん)とは、皮膚の一部が赤く膨らむ皮膚疾患で、膨疹(皮膚の盛り上がり)の大きさは数ミリから数cmのものから一つ一つの膨疹が融合して手足や体全体に及ぶものまであります。
円形、楕円形、線状、地図上など様々な形を取りますが、その形にはあまり意味はなく、多くの場合は数十分から数時間で症状が治まるのが特徴的です。
蕁麻疹には様々な原因があり、以下のように分けられます。

  • 急性蕁麻疹:細菌、ウイルス感染などによる
  • 慢性蕁麻疹:原因不明なことが多く、1ヶ月以上続くもの
  • 物理性蕁麻疹:機械的擦過や圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などの刺激で起こる
  • コリン性蕁麻疹:入浴や運動などで汗をかくと現れる1〜4mm程度の小さな蕁麻疹
  • アレルギー性蕁麻疹:食べ物、薬剤、昆虫などに含まれる特定物質に反応して起こるもの。
    IgEという血清蛋白が関与する。
  • 非アレルギー性蕁麻疹:アスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤、色素、造影剤、食品中のサリチル酸などにより起こる蕁麻疹。IgEが関与しない。
  • 血管性浮腫:唇やまぶたなどが突然腫れあがり、2〜3日で消え、痒みを伴わない。

このうち、蕁麻疹の約7割を急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹が占め、多くの場合は原因を突き止めることが難しく、特発性蕁麻疹とも言われます。
お子様の場合も急性・慢性蕁麻疹の割合が多い傾向にあります。
皆様が思われているよりアレルギーによる蕁麻疹は少なく、5%程度とされています。

蕁麻疹が起きる仕組みですが、皮膚の血管の周りにはマスト細胞と呼ばれる細胞が散らばっていて、なんらかの刺激が加わると、このマスト細胞からヒスタミンという物質が放出されます。
すると皮膚の血管が膨らんでしまい、血液の中の血漿という成分が血管の外に滲み出してしまい膨疹が発生します。ヒスタミンは痒み神経も刺激します。
治療は抗ヒスタミン薬などが用いられます。
急に蕁麻疹が出た場合、皮膚のかゆみや発疹が身体の一部分だけで、呼吸がしんどい、お腹が痛いなどの症状がなければ、まず患部を冷やしてみます。その後症状が落ち着いて眠れるようなら、様子をみても良いですが、痒みが強くて眠れないなどの場合は、早めに医療機関(皮膚科、小児科)を受診するようにしましょう。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉などのアレルゲンが付着して、まぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜である結膜に炎症を起こす病気になります。
花粉などが原因となって特定の季節にのみ症状が現れるものを季節性アレルギー性結膜炎、一年中症状が見られるものは、通年性アレルギー性結膜炎といいます。
花粉が原因物質である場合は、その花粉が飛ぶ季節に症状が出やすいため、かゆみが出る前から点眼薬を使い始めることで、症状を軽減することができます。
ハウスダストがアレルゲンの場合は部屋をこまめに清掃したり、布団のクリーニングを行ったりして清潔に保つようにします。

診療内容
耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
住所
〒468-0015
愛知県名古屋市天白区原4丁目802
アクセス
地下鉄鶴舞線「原駅」徒歩5分
:土曜日 AM8:45~PM1:00
休診日 木曜、土曜午後、日曜、祝日
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